『新世界』|西野亮廣 【書評】

目まぐるしいスピードで世の中の常識が変わり、世界の一部の強大なゲームチェンジャー達が新たな時代を作り出そうとし、新世界の入り口に私たちは立たされているようです。

世の中のルールが刻一刻と変わる中、何かをしなければいけないと頭ではわかっていても、一歩を踏み出せないという方も多いと思います。

芸人であり、絵本作家の西野亮廣さんは『新世界』の中で一歩を踏み出すために必要なものは、『情報』という武器だと言います。

一歩踏み出すのに必要なのは、「強い気持ち」なんかじゃない。

キミに必要なのは、踏み出しても殺されない『情報』という武器だ。

右斜め前に落とし穴があることが分かっていれば、左斜め前に足を出せるだろう?

今、世の中で何が起こっているのかを知るんだ。

時代が大きく動いている。

ここ1~2年は、とんでもない規模のゲームチェンジが起きている。

とくに『お金』は大きく姿を変えた。

当然、扱い方も変わってくる。

ほとんどの人がこの変化に気がついていなくて、変化に乗り遅れた順に脱落していっている。

西野亮廣|新世界 はじめにより

新世界|西野亮廣

キングコングの西野亮廣さんの新刊である『新世界』は、発売前から「まえがき」の前文を公開し、発売日には毎日新聞の一面を個人で購入し、そこにも「まえがき」の全文を公開、そして発売日前にも関わらず重版がかかるという前代未聞の超話題作です。

お金の概念が変わり、もしもの為にお金を貯めることは、もはや次の時代には何の意味もなさないようです。

働き方、活躍する人の条件も大きな変化を見せ、大企業での出世を目指すことは無駄な努力な時代になる時代がやってきました。

西野亮廣さんの『新世界』は、共感できる内容が盛りだくさんだったのですが、その一部をご紹介いたします。

お金は汚いという洗脳から抜け出せ

日本人の多くがお金は汚いもの、お金を稼ぐことは卑しい行為と言ったイメージを持っており、お金の話や収入の話をすることがタブー視されますが、これは徳川時代に洗脳された結果だと言います。

諸説ありますが、もしかすると日本人は400年以上も徳川家康にかけた洗脳に縛られて不自由な人生を送っているのかもしれません。

諸説あるけど…徳川家康が、「士農工商」という身分制度を作って、お金を稼いでいる「商人」を一番下の身分にして、「お金を稼ぐヤツは卑しい」というイメージを作ったんだって。

お金を稼ぐことが「悪いこと」になっちゃったので、おかげで、国民全員が「そこそこ貧乏」になった。

ここで問題。

どうして、家康は国民全員を「そこそこ貧乏」にしたと思う?
答えは簡単。

支配しやすいから。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

国民を支配しやすくし、挑戦する意欲をなくし、そこそこ貧乏な国民を量産し、国を統治した結果、日本人はお金を軽蔑するようになってしまいました。

しかし、年末になれば年末ジャンボ宝くじの売り場に長蛇の列を作る日本人を見れば、心の中ではお金は大好きなのに、周りにはそのことを知られたくないという、なんともムッツリな国民になってしまったようです。

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その徳川家康の呪縛に従順と縛られ続けた結果、生まれてから死ぬまで付き合い続けなければいけないお金にも関わらず、お金について学校では教えられず、よくわからないまま過ごし続けなければいけないという事態に陥ってしまっているのが、今の日本です。

おかげでボクらは、「お金の集め方」も、「お金の使い方」も、よく分からない。

日常生活で最も使う道具の扱い方が分からなくて、今日も「そこそこ貧乏」を続けている。

これ、いつまで続けるの?

そろそろ終わりにしようよ。

ボクらが、まずやらなきゃいけないことは、「お金は汚い」というイメージを捨てること。

このイメージを捨てない限り、僕らは〝挑戦できない身体〟のままだ。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

貯信時代の到来

何をするにもお金が必要なことには異論はないはずですし、お金があればやれることの幅、人生の幅が広がっていくことに反対できる人はいないはずです。

お金があったら、今とは違う仕事をしたいという人もいるかもしれませんし、もっと趣味の時間を増やしたい人、もしくは自分でカフェを開いたり起業したいという人もいるかも知れません。

足りなければ行動の足枷になってしまいがちなのがお金です。

お金について学ぶことが必要不可欠ですが、そのお金が大きな変化を起こしていることも学ばなければいけません。

今、ボクらが使っている「お金」に大きな変化が起こっていることをキミは知っているかな?

お札のデザインも、硬貨のデザインも、何ひとつ変わってないんだけど、「お金の流れ方」と「お金の生み方」が、この数年で大きく変わったんだ。

当然、「お金」の常識も大きく変わった。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

「お金」を稼ぐな!「信用」を稼げ!

様々なWebサービスや、お金を稼ぐことができるプラットフォームが誕生し、個人の信用をお金に換金することが当たり前の時代になりました。

高校生がInstagramでインフルエンサーとして情報発信し社会人以上の収入を得ていたり、ニートでもツイッターでフォロワーの信用を集めれば生活できるだけの収入は得ることも可能です。

つまり、これからの時代に貯めるべきは「お金」ではなく、「信用」であり、「信用」を稼いでいかなければなりません。

キミの親世代は「働け」と言うかもしれないけど、信用経済においては、「働く」の定義が、「お金を稼ぐ」から「信用を稼ぐ」に変わってくる。

正社員よりも収入の多いニートが出てくる。

社長よりも豊かなホームレスが出てくる。

もう、ワケがわかんないよね。

経済の変わり目なのだから、働き方や道徳観の摩擦があって当然。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

お金を稼ぐと言ったら、会社で働くか、もしくは自分で起業をするかといった選択肢しかありませんでしたが、今の時代は信用を得ることが出来れば、その信用をお金に変える手段やプラットフォームが出現し、新たな常識になりつつあります。

企業で働くという人が少数派になるのも時間の問題のような気がしますし、企業で働くことしか選択肢を知らない人は、お金を生み出すことがどんどん難しくなるように思います。

信用販売が当たり前の時代の到来

お金があれば、お店で売られているものの大抵のものは手に入りますが、残念なことにお金で信用は買うことが出来ません。

これまでならば、貯金が多ければ、車のローンやタワーマンションのような高級な住宅のローンも通っていました。つまり、貯金残高が信用の一つでもありました。しかし、これからの時代は、自分のためにお金を使っていては、誰からも信用を得ることは出来ません。

しかし、不思議なことに、信用がある人は、お金をいくらでも生むことができるのです。
誰かの為、世の中の為にお金を使うことが、自分の信用になり、その信用がお金になった行くのです。

一見すると信じられないかも知れませんが、既にその動きは生まれてきています。

〝貯金時代〟は、お金を貯めれば安心が得られた。しかし、貯信時代においては、「貯金」は機会損失だ。

「お金を銀行に何年も寝かせておくぐらいなら、そのお金を使って一人でも多くの人を笑顔にして、信用を稼いでおいた方がいい」 という流れになる。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

信用は、なかなか目に見えないものですが、インフルエンサーという言葉が一般的になった今では、SNSのフォロワー数というのは一つの信用を数値化したものですし、WEBサイトのPVやYouTubeのチャンネル登録者数や動画の再生回数といったものも信用残高の一つの指標になります。

一昔前までは、学歴が一つの採用の基準にされていましたが、これからは学歴は全く社会では必要のないものになるかも知れません。

実際に、SNSのフォロワー数を採用の参考に取り入れる企業も出てきており、無視することが出来ないものになっています。

何をもって信用とするかは、その会社次第だけど、すでに「Twitterのフォロワー数が多ければ、優先的に採用する」という企業も出てきている。

「学歴」が絶対だったキミの父ちゃんや母ちゃんには信じられない変化だし、信じたくない変化かもしれないね。

一生懸命勉強して東大に入った息子よりも、ずっとスマホをピコピコしているお隣のバカボンの方が、良い会社に入ったりすることが平気で起こるんだもん。

親世代は、これまでの自分を否定されたような気持ちになるだろう。

だけど、時代は止まらない。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

ウソは通用しない。ホンモノしか残らない時代

20世紀は、電通や博報堂といった広告代理店が圧倒的な力を持ち、たった15秒のCMに多額の資金を投入し、マス広告を使って、国民を洗脳してきました。

化粧品の広告を見れば、自分もこの女優のように綺麗になれるかもという錯覚を起こし、高級車を買えば幸せな家庭が築けるかもという幻想を持ちます。

しかし、国民も次第に、広告はただのイメージであり、現実ではないことに気が付いていますし、CMに出てる女優がその会社の化粧品を使ってないことなど誰が見ても明らかです。

バライティ番組ではヤラセや捏造が横行し、一度ヤラセが発覚すれば一瞬でSNSで拡散され、翌週には番組内で謝罪があることも日常茶飯事になりました。

テレビに出るタレントや芸人たちは、ウソの姿を演じ、視聴者の一瞬の満足のために、全てもの信用を失っているのです。

時代は、マスコミの時代から口コミの時代に変わり、信用をたくさん得た人の発言が支持されるようになりました。

たくさんの信頼を得ている、堀江貴文さんや落合陽一さん、西野亮廣さんのような人たちの正しい情報がようやく本物であることに多くの人たちが気が付き始めたのです。

CMについても同じことが言える。

自分が使ってもいない化粧品のCMに出演することに、「噓をついている」という自覚がない。

タレントはそれを仕事として捉えている。

そういった噓のグルメコメントや、自分が使ってもいない化粧品をCMして、それを真に受けたお客さんが、わざわざ食べにいったり、わざわざ化粧品を買ったりして、そこで満足してくれたら問題ない。

しかし、そうでなかった場合、必ずシッペ返しがある。

噓をつくことで露出を続けると、認知度は上がるけど、人気度(信用度)は確実に落ちる。

「認知」と「人気」は別物なんだ。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

広告代理店から収入を得ることはもはやウソの塊でしかなく、お客さんからダイレクトにお金をもらうことが世の中の中心になっていくのです。

信用のない人には誰もお金を払おうとはしませんが、信用がある人にはどんどんお金が集まっていくという、本来あるべき世の中が貯信時代なのかも知れません。

「注目」を集めて生きている人と、「信用」を集めて生きている人とでは、お金の出所が違うんだ。

「注目」を集めることで成り立っている場合、お金の出所は広告主(広告費)。

一方、「信用」を集めることで成り立っている場合、お金の出所はお客さん(ダイレクト課金)。

西野亮廣|新世界 第1章 貯信時代より

まとめ

西野亮廣さんの『新世界』の第1章からを中心に紹介いたしましたが、1冊を通して、これからの時代を生き抜くたくさんの『情報』、つまり武器が詰められています。

また、絵本作家の西野亮廣さんらしく、読みやすい文体で、というよりも口語で書かれており、どんどん西野亮廣さんの世界に引き込まれていきます。

自分がいくら前の時代が良かったと言っても、今この瞬間も世界は前進しており、決して止まることはなく新たな時代に突入しています。

新世界への入り口にたつ今、新世界を生き抜く武器を手に入れるためにも、ぜひ手に取っていただきたい1冊です。

もう、情報は伝えた。

武器は渡した。

ここから先は頭で考えちゃダメだ。

「現実」というものは、

行動を起こしていない人間の想定を軽く超えてくる。

足を動かしていない人間が出す答えには何の価値もない。

考えるだけ身体が固くなる。無駄だ。

武器の使い方は、戦いながら覚えるんだ。

覚悟を決めるんだ。

西野亮廣|新世界 おわりにより

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