2020年2月22日、第258回目の東京アキバ読書会を開催いたしました。
「ニャン(2)ニャン(2)ニャン(2)」の猫の日や、令和2年2月22日と「2」が続く日となりました。
今回の東京アキバ読書会は、初めてご参加いただいた方も5名いらっしゃりました。
東京アキバ読書会にご参加いただき、ありがとうございました。
東京アキバ読書会のハイライト
今回の東京アキバ読書会は、パーソル総合研究所が発表している「APAC就業実態・成長意識調査(2019年)」の話題からスタートいたしました。
日本を含めたアジア太平洋地域(APAC)14の国・地域を対象に行った大規模な調査です。
日本は、アジアを牽引する国というイメージがいまだに残っていますが、それぞれの国の人の状況を見てみると、日本はアジアの中で最も学ばない国民になってしまったようです。
日本人で読書をしている人の平均は27.4%しかいないにも関わらず、アジア14カ国の平均は42.3%もいます。
勉強会に参加している人も日本では13.6%と非常に低い数字になっています。
読書をして、読書会に参加するだけで、周りの人たちに大きな差をつけることができるのは明確です。
また、政府が副業解禁と声を大にして発表しているのに、実際には7.6%しかいないことも驚きです。
そして、何も行っていない人が46.6%とアジアの平均を大きく上回る状況に、日本人の危機感のなさを感じずにはいられません。
東京アキバ読書会は、これから読書や勉強を始めたいという方も、大歓迎です。
読書会の参加者構成
20名以上にご参加いただく日程が続いておりましたが、今回は14名とやや少なめの人数での開催となりました。
男女比もほぼ半々で、男性にも女性にもお楽しみいただけた読書会となりました。
読書会に参加された方の感想
満足:2名
普通:0名
不満:0名
大変不満:0名
今回の東京アキバ読書会も、前回に引き続き、ご参加いただいた方全員が大変満足もしくは満足の評価をいただけました。
初めて東京アキバ読書会にご参加いただいた方も多かったですが、その方達にも楽しんでいただくことができました。
東京アキバ読書会にご参加いただいた方の感想の一部をご紹介いたします。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:いつも学びがあります。日中戦争の話など、読書会ではあまり話題に上がりづらいものもあり、興味が湧きました。


満足度:5点満点中5点
読書会の感想:多様なバックグラウンドの方々と自らが手に取ることのない本について知れる機会を得られて良かったです。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:普段読まないジャンルの本を知れて良かったです。人生100年時代にどう生きるかというテーマの本がいくつかあって興味深かった。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:ずっと自分の今の状況にリンクさせながら聞かせていただきました。

満足度:5点満点中4点
読書会の感想:ノンフィクションの話、普段、自ら手にとらないので、とても良かった。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:前回参加した時は緊張していたが、今回はリラックスして参加できたので、とても楽しめた。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:最近の働き方がわかり、とても良かった。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:初めて読書会に参加しましたが、読書のモチベーションになり、コミュニティに参加できて良かったです。

満足度:5点満点中5点
読書会の感想:毎週読書会に参加するようになって、今まで自分では選べなかった本をたくさん知れて嬉しいです。参加するまで寝坊ばかりでしたが、早起きの習慣にもなってありがたいです。
読書会で最も人気だった本はコチラ!
今回の東京アキバ読書会では、平野敦士カールさんの『パーソナル・プラットフォーム戦略 自分をプラットフォーム化する仕事術』が最も人気がありました。
パーソナル・プラットフォーム戦略 自分をプラットフォーム化する仕事術|平野敦士カール
今世界を牽引する企業のほとんどがプラットフォーム企業と呼ばれており、プラットフォームという言葉が身近になりました。
GAFAと呼ばれる、グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾンはいずれもプラットフォーム企業の代表格です。
それに対抗する中国のテクノロジー企業であるBATと呼ばれる、バイドゥ、アリババ、テンセントも全てプラットフォーム企業です。
驚くべきは、本書が世に出たのが、2011年だということです。
GAFAやBATが、世界の中心として注目される数年前から、本書の中でプラットフォームがこれからの世の中の中心になることが記されていたのです。
著書の平野敦士カールさんは、日本興業銀行出身で、当時、後に楽天を創業する三木谷浩史さんと共に働いていたと言います。
平野敦士カールさんは、その後NTTドコモで、おサイフケータイの普及に携わります。
その後、元楽天オークション取締役、元タワーレコード取締役などを経て、現在は社団法人プラットフォーム戦略協会理事長を努められ、日本のプラットフォームに関する第一人者として、活躍されています。
多くの仕事がAIやロボットに置き換わり、日本でもたくさんのアジア人が働くようになり、多くの人の仕事の未来が脅かされています。
誰もが知る大企業が平然とリストラを繰り返し、何千、何万もの人たちが職を失っています。
そんな先の見えない時代の中で、平野敦士カールさんはこれからの時代のキーワードは、自らをプラットフォームにすることだと言います。
グローバルな市場を相手に、自らのノウハウを武器にして、
さまざまな企業や人とアライアンス(提携)し、
自分をいろいろな人が集まる場=「プラットフォーム」にすることによって、
どんな時代になっても何があっても稼いでいける人
今、世の中で注目されている人たちの多くが、自分をプラットフォームにして働いています。
YouTubeに動画を投稿するYouTuber、インスタグラムで写真や動画をシェアするインスタグラマーを初め、オンラインサロンを運営し人が集まる場をオンラインで行っている人などもたくさんいます。
いわゆるインフルエンサーといった人たちは、みんな自分をプラットフォームにしているのです。
自分はインフルエンサーには向いていない、自分はプラットフォームを活用するのは無理と感じるかも知れませんが、平野敦士カールさんは誰もがプラットフォームを活用した新たな働き方が可能だと言います。
これからプラットフォームが注目されること間違いなしの現在において、本書は働く全ての方の必読書のように感じます。
読書会で紹介された本はコチラ!
今回の東京アキバ読書会でも、ビジネス書や小説など多数の本が紹介されました。
東京アキバ読書会で紹介された本の一部をご紹介いたします。
未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』は、これからの働き方を考えていく上で、非常にオススメの一冊です。
今まで誰もが信じていた価値観が音を立てて崩れ始めていることを誰もが気がついているのではないでしょうか。
いい大学に入り、いい会社に入れば、幸せな人生を歩めるということに対して、疑問を持つ人が増えています。
一生懸命勉強していい大学に進み、いい会社に入る。今はまだそういった成功パターンが残っています。その一方、もうそれだけでは安心できないと感じる人たちも増えています。「それよりも、もっと大事なこと」が見え始めているように、思えるからでしょう。では、いったいそれは何なのでしょう?これからの社会を生き抜くために、私たちに必要なものは何だというのでしょう?
こうした価値観が崩壊している背景に、世界では3つのパワーシフトが起きている事が挙げられます。
そして、このパワーシフトが人々の働き方を一変させています。
本書については、下記のブログで詳しく紹介しています。
ユニクロ対ZARA|齊藤孝浩
今や日本人の生活になくてはならない存在のファストファッション。
その代表格が、ユニクロとZARAです。
一見ファストファッションと一言に纏められる2社ですが、中身は全く異なった構造をしています。
両社は共に製造小売業という、製造から小売まで一貫して自社で行い、中間マージンを省くという戦略は共通しています。
しかし、ユニクロは元々は小売から始まり、そこから製造まで行うようになりました。
一方で、ZARAは製造を行っていたメーカーが、小売まで行うようになったという逆の歴史を持っています。
製造業から始まったZARAは、圧倒的なスピードを武器に新商品をお店に送り出します。
ZARAは、新商品を4週間で製造し、追加商品を2週間で作れる体制を作り上げています。
ヨーロッパ近隣諸国へは36時間以内、それ以外の地域にも48時間以内に届けられると言います。
ユニクロは「作ったものを売る」という戦略を取り、ZARAは「売れるものを作る」会社なのです。
広告に関しても全く違う戦略を取っています。
ユニクロは、毎週折込チラシを出し続けています。
一方で、ZARAは、ほとんど広告宣伝を行わず、「店舗こそ最大の広告宣伝」としています。
ZARAは有名ブランドが立ち並ぶ高級ファッションストリートやショッピングモールなどに出店する事で、自らのブランド価値を高める戦略を取っています。
↑「店舗こそ最大の広告宣伝」と捉えるZARA(画像: Vytautas Kielaitis / Shutterstock
)
本書は、私たちに馴染みの深いユニクロとZARAの似ているようで全く違う2社をわかりやすく比較してくれています。
ユニクロ好きな方も、ZARA好きな方も楽しめる一冊です。
ジョン・ハンケ 世界をめぐる冒険 グーグルアースからイングレス、そしてポケモンGOへ|ジョン・ハンケ
ジョン・ハンケという人物をご存知でしょうか。
馴染みがない名前かも知れませんが、この人の恩恵に預かっている人は全世界にいます。
ジョン・ハンケは、2000年Keyhole社を共同設立した人物です。
このKeyhole社とは、後にグーグルアースへと発展するサービスを提供していたのです。
Keyhole社がグーグルに買収された後、ジョン・ハンケは、グーグルアース、グーグルマップ、グーグルストリートビューなどの公開に携わります。
現在、私たちが日常的に使っている、グーグルの地図関連のサービスの多くがジョン・ハンケから始まったものなのです。
その後、ジョン・ハンケは、ポケモンGOで世界的に有名になったナイアンティック社を創業します。
グーグルアースからイングレス、そしてポケモンGOへ――。
Googleを飛び出し、ナイアンティック社を創業したジョン・ハンケは、常に革命的なプロダクトを世界に送り出し、人々を熱狂させつづけてきた。
テキサスの田舎町を抜け出したかった幼少期、プログラミングにのめりこんだ学生時代。巨大企業Googleでの成功と葛藤。そして、ナイアンティックでの自由な挑戦へ――。
世界が今もっとも注目する経営者にして哲学するプログラマーが、その半生と思想をしずかに語った、未来を生み出す偉人のはじめての自伝。
全世界に先駆け、日本の読者に向けて堂々の登場!
Amazonより
その他に読書会でご紹介いただいた本
アルゴリズム フェアネス もっと自由に生きるために、ぼくたちが知るべきこと|尾原和啓 著
天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ|北野唯我 著
あなたの話はなぜ「通じない」のか|山田ズーニー 著
『迷路の外には何がある?』 ――『チーズはどこへ消えた?』その後の物語|スペンサー・ジョンソン 著
五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後|三浦英之 著
孤独のチカラ|齋藤孝 著
数学ガール|結城浩 著
デザインの仕事|寄藤文平 著
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術|伊藤羊一 著
改訂版 金持ち父さんの起業する前に読む本: ビッグビジネスで成功するための10のレッスン|ロバート・キヨサキ 著
まとめ
今回の東京アキバ読書会にご参加いただき、ありがとうございました。
東京アキバ読書会は、20代・30代の若手社会人中心の読書会を秋葉原で開催しています。
2015年から開催を続け、今年で5年目の開催に突入し、これまでに数千名の方にご参加いただいています。
現在では、年間500名以上の方にご参加いただく、東京最大級の読書会となりました。
少しでも東京アキバ読書会にご興味がおありの方は、下記より詳細をご確認ください。
次回の東京アキバ読書会は、2月29日(土)9:30-12:00になります。
読書会に初参加の方も大歓迎です。
奮って東京アキバ読書会へのご参加ください。