読書をした方が良いのはわかっているけれど、読む時間が取れない人も多いのではないでしょうか。
たまに本は読むけれど、少し経つと何が書いてあったか全く覚えていないという経験がある人もいると思います。
世の中に、たくさんの「◯◯読書術」や「◯◯リーディング」といった読書法があるけれど、どれも身に付かなかったという人もいると思います。
尾藤克之さんの『頭がいい人の読書術』では、「本はあなたの好きなように読めばいい」と言い、世の中の読書術を断念してきた人にも無理なく続けられる読書法を教えてくれています。
頭がいい人の読書術|尾藤克之 著
1年に1000冊の本を読み、400本の記事を執筆している人気コラムニストの尾藤克之さんが、ご自身の読書法を初めて明かした一冊です。
本書は、次のような方にオススメです。
自分にあった読書術を知りたい方
本を読んでも何が書いてあったか忘れてしまう方
これから読書習慣をつけたいと思っている方
読書に苦手意識がある方
本ブログをTwitterでご紹介したところ、著者ご本人の尾藤克之さんからご返信をいただきました。
(画像:Twitter)
読書で重要なことはアウトプット
読書術と聞くと最初に思い浮かべるのが、「速読術」だと思います。
短時間でたくさんの本を読むことができれば、多くの知識が手に入り、とても効率的に思えます。
それに速読が出来る人は、なんとなくカッコいいというイメージもあるかも知れません。
尾藤克之さんは、結論から言うと速読でも熟読でもどちらでも構わないと言っています。
読書をする上で最も大切なことは、アウトプットであると断言しています。
たくさんの本を読み、たくさんの情報を得たとしても、それをアウトプットすることができなければ、宝の持ち腐れになってしまうのです。
もし、本を月に100冊読んでいたとしても、読んだ内容や感想を、人に話したり、文章に書き起こしたり、アウトプットできないと、あまり有益な読書とはいえないでしょう。
アウトプットできてはじめて、本の内容が自分の血となり肉となり、自分のものになります。
尾藤克之|頭がいい人の読書術
読んだ本をアウトプットすることで、自分の血となり肉となると言うことは、藤井孝一さんの著書である『読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 』でも語られています。
読書のアウトプットを日常から行い、アウトプットすることの重要性を肌で感じたことがある人だけが、血肉となると言う表現を実感できるのかも知れません。
読書と聞くと、学校の勉強を思い出して、苦痛なものと感じる人もいるかも知れません。
読書の大前提は、楽しみながら情報をインプットして、それをアウトプットしていくことです。
読書は楽しいものだと言う気持ちがあれば、速読であろうと熟読であろうと、どんどん必要な情報が頭の中に入っていくのです。
アウトプットのベースは、読解力と理解力
読書はアウトプットが大事と言われても、そもそも正しく本の内容をインプットすることができなければ、アウトプットは成立しません。
本の内容を正しく理解することができて、アウトプットする前提が整うのです。
では、なぜ本を正しく理解できないことがあるのでしょうか。
尾藤克之さんは、次の3つの理由をあげています。
- 読書のスキルが確立されていない
- 読む本が、自分の理解力を上回った場合
- 本そのもののクオリティが低い場合
読書のスキルは、読書に慣れていない人が直面する問題だと思いますが、本書に書いてあるインプットとアウトプットを繰り返していけば、自然とスキルは向上していくはずです。
2つ目は、読む本の選び方を気をつけていけば解決することができます。自分の理解力を上回る本を読むこと自体は悪くありませんが、あまりにも自分の現時点でのレベルとかけ離れた本を読むことはお勧めできません。少しずつレベルの高い本に挑戦していく必要があります。
3つ目については、クオリティが低い本が世の中に存在すると言うことを認識することから始めていく必要があると感じます。読む必要がない本も世の中にはたくさん出版されており、そうした本に出会ってしまったら、勇気を出して読むことをやめることも必要です。
読書会で本をアウトプットしよう
尾藤克之さんが、本をアウトプットするためにオススメしている方法の一つが読書会に参加すると言うことです。
読書会と聞くと、読書好きな人だけが参加していて、これから本を読もうと思っている人は参加してはいけないのではないかと感じてしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、そんなことはありません。
読書会をきっかけに読書をはじめるという方はたくさんいらっしゃいます。
本を読んで共有できる、おすすめの場所が「読書会」です。読書に興味がなかったという人が参加したことで読書好きになることも珍しくありません。
読書会には多くの種類があります。1つの本を参加者で読み合わせるものや、各々がお気に入りの作品を紹介するもの。有料、無料など参加者の属性も多岐にわたります。
尾藤克之|頭がいい人の読書術
なぜ読書会に参加すると読書の習慣がつくのか、読書会の種類については、下記のブログで紹介しています。


読書会のメリットはなんでしょうか。自分の好きな作品を紹介したり、他の参加者の意見を聞くことは楽しいものです。私も読書会に参加したことがありますが、いろいろなエピソードを聞いていると楽しくなります。
人にはそれぞれ嗜好というものがあり、好きなジャンル、贔屓にしている作家がいるものです。読書会にはさまざまな人が参加しますから、自分が知らなかったジャンルや作家の本と出会える可能性があります。
実際、 世の中に埋もれている良著もあり、そのような本と出会えたときには嬉しさもひとしおです。
尾藤克之|頭がいい人の読書術
読書会に参加することのメリットは、本に出会えるだけではなく、本好きな参加者と出会えることと言うこともあります。
同じ本を読んでも人によって感想も違えば、手に取ったきっかけも違います。
本という共通の話題があるので、人見知りの人でも価値観の近い人と出会える可能性も非常に高まります。
参加者との出会いも有益です。知的好奇心が刺激されます。人によって異なる視点や意見を聞くことは楽しいのです。さらに、作品に出会ったときのエピソードや、購入した動機、その後の活かし方なども参考になるでしょう。
読書を1人で黙々と行っていると視野が狭まってしまう危険性があります。ですが、読書会では参加者同士で、作品を紹介し合うコミュニケーションが生まれます。継続的に読書会に参加して発信受信を繰り返すことで、コミュニケーション能力や会話力、情報発信力も高まってくるように思います。
尾藤克之|頭がいい人の読書術
読書会には、本や人との出会い以外にも様々なメリットが存在しています。
読書会のメリットについては、下記の記事でご紹介しています。
ムリなく読書習慣をつける3つの方法
読書をしたいと思っても、なかなか習慣にならないという人も多いと思います。
三日坊主になってしまったという経験がある人も少なくないはずです。
尾藤克之さんは、読書習慣をつけるために、次の3つの方法をオススメしています。
- 読書日記をつける
- まずは手軽な文庫本から
- 目に見える場所に本を置く
読書をしようと思うとどうしてもハードカバーの分厚い本を読もうと思ったり、いわゆる名著と呼ばれるが難解の本を読もうとしてしまったりすることもあると思います。
読書に限ったことではないですが、習慣をつけるという意味では、少しずつ馴染んでいくことが良さそうです。
読書初心者でも読みやすい本として、下記の記事の中でもご紹介しています。
まとめ
読書というとても身軽な自己投資を誰もが思い浮かびますが、なかなか習慣にできている人は少ないのが現状です。
読書をする人の中でも、読んだ本を自分の血肉になるほど活かしきれている人は更に少数派のはずです。
本書では、読書初心者から上級者まで、本を読むことからアウトプットして自分のものにするまでの読書術をわかりやすく解説してくれています。
今まで、色々な読書術を試してみたけども上手くいかなかったという人も、ぜひこの本と通して、楽しい読書習慣を身につける糧にして欲しいと思います。
下記のブログでも、様々な読書術に関する本をご紹介しています。
もっと色々な角度から読書を考えてみたいという方は、ぜひあわせてご覧ください。




最後に
東京アキバ読書会は、尾藤克之さんも読んだ本をアウトプットする場としてオススメしている読書会を開催しています。
2015年からスタートし、今までに300回以上の開催、累計数千名にご参加いただいている全国でも歴史ある読書会の一つです。
2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、Zoomを使ったオンライン読書会としてリニューアルし、オフラインの読書会に比べ2倍以上の方に毎回ご参加いただいています。
読書をしたアウトプットの場を探している、読書習慣をつけたい、読書仲間を見つけたい、新しい本に出会いたいなど、参加の理由は何でも構いません。
読書会に初めて参加する方もたくさんご参加いただいており、初参加の方も大歓迎です。
皆様と一緒に楽しく読んだ本をアウトプットできたら幸いです。
少しでもご興味がおありの方は、下記より詳細をご確認ください。