東京アキバ読書会は、20代、30代の若手社会人を中心に年間500名以上の方にご参加いただいている東京最大級の読書会を開催しています。
たくさんの方にご参加いただく中で、「何故、読書会を開催しているのですか?」と言う質問をいただくことがあります。
読書会の開催背景はたくさんありますが、その一部をご紹介いたします。
寿命100年の時代を生き抜く知識が必要不可欠
ある調査によれば、世界中の人たちの寿命は1日あたり5時間ずつ伸びており、平均すると1年あたり2.5ヶ月ずつ伸びている計算になりますが、今の日本に住む20代の人は、寿命が平均寿命が100歳を越すと時代に生きていると言われています。
ロンドンビジネススクールの教授であるリンダ・グラットンさんは、世界中でベストセラーになった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略 』の中で次のように述べています。
2007年生まれの50%が到達する年齢が104歳なら、10年前の1997年生まれの人の場合、その年齢は101~102歳という計算になる。さらに10年前の1987年に生まれた人は、98~100歳だ。1977年生まれは95~98歳、1967年生まれは92~96歳、1957年生まれは89~94歳となる。
リンダ・グラットン|LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略
日本人の平均寿命は多くの人が、男性なら80歳、女性なら85歳くらいであると言う風に漠然としたイメージを持っていると思いますが、これは今現在の平均寿命であり、毎日平均寿命が5時間伸びていると言うことをしっかりと認識できている人は少ないはずです。
このように私たちの寿命は、思っているよりもだいぶ長いようで、特に今の20代は、残り60年ほどだと思っていた寿命が80年も残っていると考えると、ありとあらゆる考え方を変えていく必要があり、社会に出た後も知識をつけ、学び続けなければ、時代の変化に対応していくことが出来ません。
20年と言う年月は、想像以上に私たちの生き方や働き方を変化させていくことは想像にたやすいはずです。
約20年前の1995年にWindows 95が世界中で発売され、多くの人たちがインターネットに触れる機会が増えてきましたが、その当時はまだまだパソコンを個人で所有している人は少数でしたが、たった20年経った現代では、小学生でもスマートフォンを持つようになり、先進国に住むほとんどの人がインターネットを使用しないという日が全くないという日常を送るようになりました。
Microsoft社の創業者である、ビル・ゲイツ氏は1996年にContent is Kingという記事の中で、「近い将来インターネットがテレビ局や出版社の役割を果たすだろう 」ということを述べましたが、その当時にそのような未来を見通すことが出来た人はほとんどおらず、多くの人がこの発言を信じなかったはずですが、20年経った今世の中はテレビや出版社といった既存のメディアがどんどん力を失い、インターネット上でほとんどの情報を得るようになりました。
↑ビル・ゲイツは、1996年にインターネットの未来を予見していた (画像: Michael Gottschalk via Getty Images)
多くの情報が、インターネット上で得ることが出来るようになりましたが、依然として新たな知識を得るには、インターネットではなく書籍を読むことが重要だと言われています。インターネットは断片的な情報をスピーディーに得るには非常に優れていますが、体系的に知識を得ようと思ったら、書籍に勝るものはありません。
世界のIT業界を牽引してきたビル・ゲイツ氏が、子供に対して14歳まで携帯電話を持たせず、食事中や就寝前の使用を禁止していたことは有名ですが、世界の億万長者の上位に常にランクインし続ける今もなお毎日読書をし続けていると言います。ビル・ゲイツ氏は、今も毎日就寝前の1時間は必ず読書に当てるほど、インターネットがいくら発達しても読書をすることを止めることはないといいます。
日本のトップマーケッターの神田昌典さんは、『バカになるほど、本を読め!』の中で、本は依然として他のメディアに比べて信頼性が高く、最先端の知識が集結していると述べています。
歴史の転換点においては、新しい価値観を創造することが重要です。そのためには、ほかのメディアに比べて情報の信頼性が高く、最先端の知識が集まっている本を読むことが最も有効なのです。
神田昌典|バカになるほど、本を読め!
本を読むことはもちろん重要ですが、神田昌典さんは一人で読書をするだけでなく、読書会に参加することが重要だと言います。
ひとつの会社の価値観しか持っていないことがリスクになります。だから、非営利団体に属するとか、地域、社会の中で何らかのプロジェクトにかかわる、読書会に参加するといった経験は、パラレルキャリアの時代の働き方に慣れていくために、必要なことなのです。
寿命が100年になり、様々な知識を知る必要がありますが、いくらテクノロジーが発達したとしても、必要なことは読書をすることであり、読書のメリットを最大限に活かすには読書会への参加がもっとも効果的です。
そんな時代に生きる現代人に必要な学びの場が読書会なのです。