2015年にスタートした東京アキバ読書会ですが、参加者の方々は若手社会人の方が中心です。
なぜ、若手の社会人の方が学ぶことが出来る場を開催しているか。
一つの理由が、次の時代を切り開くのはミレニアル世代、つまり20代、30代の若い世代の人たちだからです。
世界を変えるミレニアル世代
今世界で最も注目されている世代が、ミレニアル世代と呼ばれる世代です。
ミレニアル世代(Millennialsとも呼ばれる)とは、2000年以降に成人もしくは社会人になった世代のことを指しており、これからの世界を変えていく世代として、注目されています。
ミレニアル世代は、2020年には世界の労働人口の約3分の1以上を占めるようになるとされています。
↑2020年にはミレニアル世代が世の中を動かしていく
なぜ、ミレニアル世代の特徴の一つが、親世代とは全く違った価値観を持ち合わせているということです。
アメリカでベビーブーマーと呼ばれる世代や、日本で団塊の世代と呼ばれている、少し年齢層が上の世代の人たちは、自分の人生を犠牲にしてでも、家族のためや収入のために身を粉にして働くことが美徳とされていました。
しかし、ミレニアル世代は、親世代の伝統的な勤務体系に疑問を持ち、働き方や人生に「自由」「柔軟性」「充実感」などの価値観に重きを置いています。
ミレニアル世代の多くが子供の頃から、家にはパソコンがあり、小さな頃から携帯電話を持ち、インターネットに囲まれて育ったデジタルネイティブ世代です。また、学生のことから、SNSなどで24時間友達と繋がっており、人間関係を新たな方法で形成してきました。
↑ミレニアル世代にとって、SNSやスマートフォンはなくてはならない存在
いつの時代も、時代の変革期に新たな時代を切り開いていくのは、30代前後の若い世代です。
明治維新の時に、新たな明治という時代を作った坂本龍馬は32歳、福沢諭吉は33歳、伊東博文は26歳でした。また、その後、昭和の高度経済成長を支え、日本の経済を牽引したソニーや本田技研といった企業も創業された時は井深大さんや本田宗一郎さんも30代でした。
日本のトップマーケッターで、ご自身も読書会への参加を推奨している神田昌典さんは、『インパクトカンパニー 成熟企業を再成長させる、シンプルな処方箋』の中で、次のように言っています。
幕末なら、明治維新の立役者である坂本龍馬や、維新の三傑に数えられる西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允。三傑が亡くなった後の時代を作った伊藤博文、福沢諭吉などといったリーダーたちは当時、まだ30代だった。彼ら30代のリーダーが、近代日本を作り上げていったのだ。
また、1945年の終戦後には、当時30代後半だった井深大や本田宗一郎といった経営者たちが、ソニーや本田技研工業といった世界的な企業を作り上げて、日本の高度経済成長を牽引することで、新たな時代のサイクルを築き上げてきた。
↑いつの時代も次の時代を切り開くのは若者たち (画像:akiyoko /Shutterstock
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2020年以降、日本は明治維新以上の大変革の時代に突入すると言われていますが、日本を動かす新たな時代のリーダーとして注目される、落合陽一さんや佐藤航陽さん、前田裕二さんなども明治維新の時の立役者たちと同じ30代前半です。
自分の価値を高めていくために、読書というのは重要な勉強方法の一つです。そして、そのミレニアル世代が集まり合うことで、コミュニティを形成し、切磋琢磨することにより、一人でする読書の何倍もの効果を生み出すことが出来る場として、若手社会人が参加できる東京アキバ読書会を開催し続けています。誰もが参加するだけで気軽に時代に適した知識を身につけることができるのです。
過去を振り返ると、時代の転換点には、必ず新しいサイクルを作り出す30代の創造者が現れていた。その次世代のリーダーたちがどのような礎を作るかによって、次の70年が決まっていた。
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