東京アキバ読書会は、20代、30代の若手の社会人の方を中心に年間500名を越す方にご参加いただいている東京最大級の読書会を開催しています。
読書会を毎週開催している理由は、たくさんありますが、そのうちの一つが、今の若い世代は将来年金を受け取ることができる可能性が極めて低く、自分たちでしっかりとした知識を身につけ、老後に備えていく必要があるからです。
読書会で年金がなくなる時代の知識を身につける
かつては、良い大学に入り、良い会社に入れば、一生会社が面倒を見てくれ、老後は年金で優雅に生きていくというのが、一種の日本人のモデルプランのように語られていましたが、そのような時代はとうの昔に終わりを迎えてしまいました。
ホリエモンこと、堀江貴文さんは、近畿大学の卒業生に向けたスピーチの中で、そうした時代が終わり、今の若者、これから社会に出る若者が生きていく時代は、そんなに簡単な時代ではないとのメッセージを送りました。
これまでは、卒業したあと就職活動とか、まあたぶんしたんでしょうけど、同じ会社でずっと勤めあげて、定年退職して、その間に家族を持って、家を建ててみたいな、まあいわゆる普通の生活というのを、このあと皆さんは送っていくことになったのかもしれませんが、そんな未来は、おそらく皆さんのうちの本当にごく一部の人しかそういった未来を歩まない、いや歩めないと思います。
堀江貴文
↑会社が面倒を見てくれる時代は、終わりを迎え、自分自身で道を切り開かなければならない (画像:「平成26年度近畿大学卒業式」 堀江貴文氏メッセージ)
早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問の野口悠紀雄さんは、賃金上昇率が2.5%というありえない高さで計算されている厚生年金は2032年に破綻すると予測していますが、ワールドビジネスサテライトの調査でも、1985年生まれは1980万円、1990年生まれは2240万円、1995年生まれは2460万円の厚生年金の払い損があると試算しており、今の若い世代には年金をあると想定して生きていくほど優雅な時代ではないことが明らかです。
マッキンゼー・アンド・カンパニーで初代日本支社長を務め、世界を代表するコンサルタントとして世界経済の中枢にいる大前研一さんは、すでに日本の年金制度は崩壊しており、自分自身で身を守り、そして自分自身に投資を続けること、どんな場所でも稼ぎ続けられるスキルをつけることの重要性を説いています。
国任せにしないで、年金は自衛すべきというのが私からのアドバイスだ。「年金は社会保障」と決めつけて公的年金制度に依存するリスクは、日本の債務状況と人口減時代の進行を考えれば、今後、確実に高まってくる。
(中略)
年金や貯金があるから安心、という発想では絶対に生き残れない時代に日本は突入していく。「そうではないもの」に資産をシフトしていかなければならない。
(中略)
一方で、自分自身への投資も怠らない。どんな時代でも、どんな場所でも稼げるスキルを身に付けることがハイパーインフレ下における究極のサバイバル術なのである。
大前研一|大前研一 日本の論点2016〜17
年金がなくなり、自分の身は自分で守らなければいけない時代だからこそ、自己投資は重要であり、その手段として読書会を開催しています。
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