FIREこそがミレニアル世代の生き方!30代で引退する時代の到来

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新型コロナウイルスが世界中の人々の働き方や生活を一変させ、誰もがこれからの人生を改めて考え直すタイミングに来ているように感じます。

日本では、新型コロナウイルスにメディアが注目している裏側で、2020年5月29日に「年金改革法」が成立し、今まで年金支給開始年齢が60歳から70歳の間だったのが、75歳から受け取るという選択肢が増えました。

人生の中で大きな割合を占める労働の仕組みが世界で変化し続け、「老後の資金は足りるのか」、「いつまで働けば良いのか」という終わりなき議論が続いていますが、海外に目を移すと20代、30代で「経済的自立を果たし、早期引退する」というFIREという考え方が一大ムーブメントを起こしています。

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略であり、アメリカのミレニアル世代から広まり、欧州などでも人気を博し、「The New York Times」や「The Wall Street Journal」、「BBC」などの伝統的メディアでも報道されるほどの影響力を持つようになりました。

永遠と老後の心配をすることがバカバカしいということは、海外のミレニアル世代はもう気がついており、さっさと老後の生活費を準備し、明るい未来を掴もうとする20代、30代が目指すべき新たな生き方の一つがFIREになりそうです。

ミレニアル世代_海↑ミレニアル世代は老後の悩みを20代、30代で解決するFIREを実践し始めた

 

FIREとは、2010年代からアメリカのミレニアル世代を中心に徐々に広まっていった新たな生き方、ライフスタイルであり、「20代、30代で経済的自立を果たし、早期引退する」ことを指します。

ミレニアル世代とはいくつかの定義がありますが、一般的に1981年以降に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代だと言われており、親世代の働き方に疑問を感じ、人生の中で「自由」、「柔軟性」、「充実感」に重きを置いている世代と言われています。

ミレニアル世代は、幼い時からコンピューターに囲まれ、インターネットが繋がることが当たり前の環境で育った「デジタルネイティブ世代」であり、上の世代の価値観に囚われず、今までになかった生き方や働き方を実践している世代だとも言われています。

ミレニアル世代_スマートフォン↑インターネットが繋がることが当たり前のミレニアル世代だからこそ、FIREができる

 

FIREムーブメントは、「Mr. Money Mustache」、「FIREhub.eu」や「MILLENNIAL REVOLUTION」といった、FIREをしたい人たちが集まるコミュニティサイトから情報が広まったと言われており、インターネットから情報を得ることが当たり前のミレニアル世代がスピーディに情報交換できたからこそ、急速に全世界で広まっていったように感じます。

2019年の夏にはアメリカの15の主要都市に「ミレニアル世代は怠け者と言われている。早く退職して、それが正しいことを証明しよう。(They say millennials are lazy. Retire early and prove them right.)」という看板を投資会社プルデンシャルが出したことにより、金融機関もこのFIREを後押しするようになりました。

プルデンシャル_ミレニアル世代_FIRE↑全米でプルデンシャルが掲げた広告は金融機関もFIREを推奨する象徴となった

 

日本ではアーリーリタイアという言葉こそあるものの、実際にアーリーリタイアを実践できた人が身近にいることは少数派で、アーリーリタイアやセミリタイアは元々お金持ちの家計に生まれた人や事業で成功した一部の人たちだけができるものをいうイメージも強かったかも知れません。

FIREムーブメント発祥の地であるアメリカでは、定年退職を設定し高齢者を働けないようにすることは年齢による差別だとされ、定年退職という概念は存在せず、リタイアする年齢は自分で決めることが一般的です。

イギリスでも2010年から定年退職は廃止され、フランスやドイツでも段階的に定年退職の年齢が引き上げられており、働く期間が長くなるというのは日本のみならず世界的な傾向です。

FIREを目指す上で最初に認識しなければいけないことは、引退や退職の時期は、国や会社が決めるものではなく、自分で決めるものという自覚なのかも知れません。

女性_ビーチ_パソコン↑引退の年齢は自分で決めるもの。20代で引退が当たり前の時代がやってくる

 

FIREという概念は、数年前から日本でも関連する本や特集するメディアが徐々に増えてきており、一部のミレニアル世代が日本でも実践していました。

2020年8月には、若手ビジネスパーソンに大人気のソーシャル経済メディアである「NewsPicks」で、FIREに関する連載が行われ、日本でもたくさんの若者がFIREを実現するために取り組んでいることが多くの人の目に届きました。

中田敦彦さんが、自身のYouTubeチャンネルである「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」で、FIREの第一人者の一人であるクリスティー・シェンさんとブライス・リャンさんの『FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド』を取り上げたことで、その流れが一気に日本でも広まっているように感じます。

FIRE_YouTube大学_中田敦彦(画像:中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY|【働かないで生きていく①】最強の早期リタイア術〜遊んで暮らして金もある〜(FIRE)

 

FIREを目指す際に1番オーソドックスな方法が「4%ルール」を実行することです。

「4%ルール」とは、年間の支出の25倍の資産を貯めることが出来れば、資産の4%以内に年間の生活費を抑えることで、95%以上の確率で貯蓄を30年以上持続させることができると言うもので、米国のトリニティ大学の博士が研究した金融理論がベースになっています。

確率的な話であり、100%確実な方法ではないですが、95%という高い確率でリタイアし続けることが出来るため、既にFIREを実現した20代、30代の多くの人がこの方法を実践しています。

アメリカの成長率やインフレ率、想定しうるリターンがベースになっているため、日本にはそのままの数値で適用できない部分もありますが、基本的な考えが理解できれば、日本でFIREを目指す場合にも有効な指標の一つになります。

4%ルール_FIRE(画像:PBS NewsHour|How these penny-pinchers retired in their 30s

 

FIREを目指そうと思った時に最初にやるべきことの1つが、年間の自分の支出を把握することであると、この「4%ルール」と見れば理解できるはずです。

FIREに近い生き方を実践し、1年の半分をハワイでサーフィンやトライアスロンをして過ごしている本田直之さんや、ニュージーランドで自給自足の生活を楽しむ四角大輔さんも『モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには』の中で、自由に生きていくために、自分のミニマム・ライフコストを知ることの重要性をあげています。

シェアリング・エコノミーが広まった現代において、持ち家や自家用車を持つ必要はなく、シェアできるものはシェアし、レンタルできるものはレンタルし、生活費を下げることが容易になった現代で、FIREを実現することがどんどん簡単になってきています。

シャアリングエコノミー↑シャアリングエコノミーは、物を持つ必要性をなくし、人々を身軽な存在に変え、FIREを後押ししてくれている

 

野村證券で史上最年少のプライベートバンカーになった冨田和成さんは『稼ぐ人が実践している お金のPDCA』の中で、自分の損益計算書と貸借対照表、つまり財務諸表を把握することの重要性を説いています。

冨田和成さんは本書の執筆のきっかけとして、年収2000万円あり、2年分の生活費を蓄えた後輩が起業したいが思い切れないという相談を受けたエピソードをあげています。

この後輩は、起業がうまく行かなくても2年後に就職活動をすればそれなりの企業に再就職できる能力を持っているにも関わらず、起業することを先延ばしにしている様子を見て、冨田和成さんは自分の財務諸表を把握出来ていないからお金に対する漠然とした恐怖があり、起業に踏み切れないと分析をしています。

自分の財務諸表を把握することができなければ、マズローの欲求五段階説の最下層の2つ「生理的欲求」と「安全欲求」が脅かされ、FIREするという「自己実現欲求」には絶対にたどり着く事ができないのです。

マズローの欲求5段階説↑自分の財務諸表を把握しないということは、生理的欲求、安全欲求が満たされず、自己実現は不可能

 

FIREムーブメントの第一人者のクリスティー・シェンさんは、著書の中で最初にお金を稼ごうと思ったときにやったことは、ロバート・キヨサキさんの『金持ち父さん貧乏父さん』などの本を読む読み漁る事だったと述べています。

金持ち父さん貧乏父さん』は、発売から20年以上経った今でも、世界の金融街であるニューヨークのウォール街のバーンズ&ノーブルの月間ランキングで常にトップ5に入るほどの人気で、世界で最もお金持ちを生み出した本といっても過言ではありません。

ニューヨークには、世界の金融機関が集結し、毎日何兆円ものお金がコンマ数秒単位で取引され、年収何億円と言った金融マンがゴロゴロいる街ですが、そんなニューヨーカーたちも人生の答えを探すためにロバート・キヨサキさんの本を未だに読み続けている事がわかります。

バーンズ&ノーブル_2020年10月ランキング(画像:LIMO|ニューヨーカーが今いちばん読んでいるビジネス書は?(2020年10月調べ)米書店バーンズ&ノーブルのビジネス書売れ筋トップ10

 

堀江貴文さんがパーソナリティーを務めるニュースショーの「HORIE ONE」に、経済ジャーナリストの勝間和代さんが登場した際には、ロバート・キヨサキさんが提唱したキャッシュフロー・クワドランドを理解していなければ、「ESBI(キャッシュフロー・クワドランド)を意識して生きなければ、お金の自由も時間の自由もないんで、良くないよ」まで断言しています。

堀江貴文さんも、勝間和代さんの意見に同意する姿勢を番組の中で見せており、全く違う人生を歩んできたお二人も、同じ結論に辿り着いていることがわかります。

ロバート・キヨサキさんが数々の著書の中で述べているメインメッセージの1つが、「不労所得>総支出」となれば金持ち父さんになれるというシンプルな公式であり、ここにも支出を把握することの重要性が見て取れます。

FIREという言葉が一般的になりましたが、その根本にある考え方は、元々はロバート・キヨサキさんが20年以上前に世に送り出したものが現代版にアレンジされたものであると感じます。

FIREを目指そうと思った時に、誰もが学びをもらい、考え方の土台を築いてくれるのが、ロバート・キヨサキさんの著書であることは間違いありません。

キャッシュフロークワドラント_勝間和代↑勝間和代「ESBIを意識して生きなければ、お金の自由も時間の自由もないんで、良くないよ」(画像:NewsPicks|【堀江貴文×勝間和代】生命保険は損?テンプレ生活をハックせよ|

 

FIREムーブメントと時を同じくして、日本の芸能人がYouTubeに自分たちのライフスタイルを載せるようになり、芸能人たちも我先にと、早期リタイアを急いでいるように感じます。

かつて芸能界から干され、メディアへの露出が激減したヒロミさんは、DIYタレントとして復活し、プライベートのDIYがそのままテレビやYouTubeで見られるようになりました。

ピークの時は月収4000万円以上あったと語るヒロシさんも、今やオリジナルキャンプブランドを立ち上げるほどのキャンプ芸人となり、好きなだけキャンプをする生活を送っています。

芸能人という職業は、働いているだけで幸せに感じてしまいますが、芸能人もただの職業の一つであり、芸能人として働く人たちも稼いだお金で自由に暮らしたいと感じている事が垣間見えるようになりました。

ヒロミリゾート↑芸能人もただの職業であり、みんなプライベートをいかに自由に過ごすかが人生だと感じている(画像:Hiromi factory チャンネル|HIROMI RESORT room tour

 

所ジョージさんや叶姉妹のお二人などは、若くして資産を築き、趣味感覚で仕事をしていることで有名です。

所ジョージさんの世田谷ベースや叶姉妹のお二人の豪勢な生活は、芸能活動の収入だけで実現する事ができないことは誰の目に見ても明らかですが、若い頃に事業へ投資し、今は資産からの収入で暮らしていることは、一般の人には目に付きません。

所ジョージさんや叶姉妹のお二人は、FIREの概念が生まれる前から、若くして引退できる土台を築いた人たちなのです。

所ジョージ↑所ジョージさんのバラエティ番組での余裕は、芸能活動が主な収入源ではない余裕からくるのだろうか(画像:アフロ

 

芸能人として富も名声も手に入れた人たちが、何故FIREのような生き方を目指すのかの答えのような一言をGACKTさんが答えています。

GACKTさんは、今はマレーシアに拠点を持ち、自由なライフスタイルを実現しています。

GACKTさんは、中田敦彦さんとのインタビューの中で日本で忙しく暮らしていた時は「記録はあるのに、思い出がない」と語り、「時間を贅沢に使えて初めて優雅が手に入る」とコメントしています。

男性ソロアーティストとして「オリコンシングルランキングTOP10獲得作品数」で、日本首位の記録を持つGACKTさんですら、個人としての思い出がなく、人生の壮大な思い出を作るためにマレーシアで自由な時間を過ごすことを選択したのです。

中田敦彦さんも海外への移住を発表し、早期引退を目指しているとコメントしており、この流れに乗る芸能人が増えていくように感じます。

GACKT_優雅_中田敦彦(画像:中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY|【GACKTの勝ち方】海外移住・生き方・ビジネス・ボランティアを語る

 

2016年に発売され、世界的なベストセラーになった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略 』でも、多くのページが割かれているのが、老後の資金についてです。

人生が100年になれば、当然人生の中で使うお金は増え、上の世代と同じ人生は歩めないことは少し考えれば誰にでも理解ができます。

もしあなたが20歳で、現役時代には年収の10%を貯蓄し、老後は現役時代の年収の半分の額で100歳まで生活しようとしたら、引退できるのは86歳であるという事実を全世界の人が突きつけられ、世界中の人たちが驚愕しました。

人生100年時代では、働き方や生き方が全て変わっていきますが、解決しなければならない根本原因は人生にかかるお金であるのです。

数多くのベストセラーを世に送り出している作家の橘玲さんは、「「人生100年」の時代には、「経済的な独立を達成し、リタイアせずに好きな仕事をずっと続け、自分らしく生きる」ことが理想のライフスタイルになっていくでしょう。」と言い切っています。

大富豪のお金の使い方↑お金が全てでなくても、お金があれば時間を買うことができ、不幸を防ぐことができる

 

世界を代表するコンサルタントである大前研一さんは、日本経済長期低迷の正体は、「老後(将来)不安不況」だと断言し、日本の首相が全力を注いで解決すべき根本的な問題は「老後・将来不安」だと断言しています。

しかし、国が「老後・将来不安」を解決してくれるとは誰も期待していないですし、国民全員の不安を消し去ることはできないでしょう。

アメリカのミレニアル世代から始まったFIREも、国や会社に頼っていつまでもリタイア出来ないならば、自分たちで老後の不安を解決して、若いうちにリタイアしてしまおうという思いから来ています。

老後のことを考えるのは老後が近づいてからということは、誰が決めたわけでもなく、なんとなくみんながそうしているだけに過ぎません。

20代、30代で引退するなんて怠け者だと上の世代は馬鹿にするかも知れませんが、老後の不安を全て解決して、好きなことをして暮らしていくというのは、上の世代が老後のことを考えずに生きて、老後の資金が足りずに右往左往していることへのアンチテーゼなのかも知れません。

FIRE_YouTube大学_中田敦彦(画像:中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY|【働かないで生きていく①】最強の早期リタイア術〜遊んで暮らして金もある〜(FIRE)

 

ミレニアル世代の親世代が、若いうちは好き勝手なことをして、夢を追った結果、貧しい老後に突き進む背中を見て、自分たちの未来は自分で切り開こうとしているのがFIREムーブメントなのかも知れません。

好きなことで飯が食えない人が大半の中で、FIREをした後に好きなことをするというミレニアル世代がどんどん増えています。

人生のお金の問題、老後資金の問題を解決することが、人生という長い夏休みの宿題であるならば、上の世代は夏休みの最終日に宿題を終わらせようとして、宿題が終わらずやることを放棄したのかも知れません。

ミレニアル世代は、夏休みの宿題を7月中に終わらせ、残りの夏休みを思う存分楽しもうとしている賢い世代なのではないでしょうか。

FIREという生き方は、誰もが入念な準備と覚悟をすれば、辿り着くことができる現代のユートピアであると言われています。

今までは、40代、50代で引退するだけでもアーリーリタイアと思われていましたが、老後の資金をとっとと準備して20代、30代で引退し、残りの人生を好きな仕事や趣味などを思う存分するのが当たり前の時代がやってきました。

FIREに向けて、今こそ一歩を踏み出す時ではないでしょうか。

 

参考書籍|FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッドFIRE 最速で経済的自立を実現する方法本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント : 経済的自由があなたのものになるヒロシのソロキャンプ-~自分で見つけるキャンプの流儀~稼ぐ人が実践している お金のPDCAノマドライフ 好きな場所に住んで自由に働くために、やっておくべきことモバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるにはLIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略まんがでわかる LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略超訳ライフ・シフト: 100年時代の人生戦略「老後不安不況」を吹き飛ばせ! 「失われた25年」の正体と具体的処方箋人生は20代で決まる TEDの名スピーカーが贈る「仕事・結婚・将来設計」講義お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる超入門 資本論人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点お金は銀行に預けるな~金融リテラシーの基本と実践~圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!勝間式ネオ・ライフハック100自由もお金も手に入る!勝間式超スローライフ

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