インターネットが発達し、テクノロジーの進歩と共に誰もがスマートフォンを持つようになった現代は、情報爆発時代とも呼ばれ、私たちは毎日膨大の量の情報を浴び続けています。
誰もが簡単に“良質”な情報を“大量”に得る事が出来るにも関わらず、その情報を上手くインプット、アウトプットが出来ておらず、自分の将来に不安を感じている人が多いように感じます。
堀江貴文さんは、情報という現代の武器をテーマにした著書の冒頭で次のように言っています。
今、必要なのは資金でも人脈でも学歴でもなく、情報だ。
なぜなら、情報があれば未来を見抜けるから。
情報を持つことで、未来がわかるから。
未来がわかれば、人生を思う存分楽しめる。
でも、この必要な事実は、誰も教えてくれない。
親も学校も会社もメディアも。
お金や人脈、学歴はいらない!情報だけ武器にしろ。|堀江貴文
堀江貴文さんの『お金や人脈、学歴はいらない!情報だけ武器にしろ。』は、学歴よりも人脈よりも大切な「情報」をテーマにしており、未来を見抜き、自由に楽しく人生を生きていくために、オススメの一冊です。
未来には、明日の株価やドル円相場といった「絶対的未来」と、コンビニの未来や自動車の未来など見抜くことが出来る未来の「相対的未来」があります。前者は誰も分かるわけがありませんが、後者の「相対的未来」は情報を得ることによって予測が可能だと言います。
将来の仕事や自分の経済力、人生などに不安や恐怖を感じる人は少なくないですが、その大半は情報を得ることによって解決していくことが出来ます。
逆に言えば、ほとんどの未来への恐怖は情報不足が原因で、これから情報という武器を得ていくことで、恐怖は取り除くことができます。
情報を持たなければ、人は恐怖に駆られる。
仕事や人生の、将来についての不安や恐怖の大半は「情報不足」が原因だ。
今、「未来」の何かを怖がっているのなら、残念ながら、あなたは「情報弱者」ということ。情報があれば、不思議とそうした恐怖や不安は消え去っていく。
(中略)
幸運なことに、現代、そしてこれからの新時代は、情報だけで戦えるし、情報を武器にして、それを正しく活用することで、人生を自由で楽しいものにできる。資金や人脈や学歴はいらない。
情報だけ武器にしろ。今を生きろ。そして未来を自由に!
情報は、「狩り」にいくもの
インターネットやスマホなどが社会の仕組みを大きく変えた。知らないうちに、世界中のすごい人たちや頭のいい人たちが(しかし、皆、最初は何者でもない無名な人だ)、新しい技術を開発し、世の中を変えている。あなたはまず、そんな現実に気づくべきだ。
Amazonの創業者のジェフ・ベゾスさんが、「インターネット界の7週間は、現実世界の7年に相当するほど長い」と述べていましたが、シリコンバレーや中国などのテクノロジー企業を中心に物凄い勢いで、世界を変える新しいテクノロジーが生まれています。
(画像: Michael Tullberz via Getty Images)
現代人が1日に受け取る情報量は、江戸時代の1年分にも相当するとの調査もありますが、良い情報を簡単に手に入れらるようになった反面、粗悪な情報も身の回りにあふれています。
自分が情報に対して受け身でいれば、どんどんどうでも良い情報に流されていく未来は容易に想像できるはずです。
良質な情報を能動的に大量に取り入れ続け、最適なタイミングでアウトプットしていくことで、どんな未来も生き抜いていけると言います。
まず伝えたいのは「情報とは、自分から積極的に取りにいくもの」という点だ。向こうから舞い込んでくるような情報には、むしろ警戒したほうがよい。
なぜ、こんなことをしなければいけないといけないのか。
この問いに対して「グローバル化」をあげています。
堀江貴文さんが、北海道のマッサージ店に行った時、割引などを使って90分5000円だったそうですが、タイのマッサージ店では90分で約2500円ほどだったと言います。
アジアの国々に対して、貧しい国というイメージを持つ人がまだまだ多いと思いますが、アジアの中で日本だけが豊かだった時代は終わりを迎え、日本人よりも何倍も豊かな人たちがたくさんいるのが現代のアジアなのです。
時代はすでに激変している。グローバル化とは、そういうことだ。嚙み砕いていうと、個人が「世界レベルで闘う時代」になったということ。そして、その武器となってくれるのが、「情報」なのだ。うかうかしている暇はない。
未だに、有名企業に就職したことに安心して、社会人になってからは自分で情報を取ることを怠る人がたくさんいますが、非常に危険だと言います。
東芝やSHARPが大規模なリストラを行い、メガバンクまでも人員削減を大々的に打ち出している中、大企業だから安心といった幻想は一日も早く捨て去る必要があります。
「有名企業に就職しただけの人」「社内での出世競争に勝ち抜いてきただけのスキルゼロの人」は、路頭に迷う可能性が高くなる。大企業ですら倒産や吸収合併の波に呑まれるリスクがあるからだ。
だからこそ、早い段階からグローバル化に気づき、情報を効率よくインプット&アウトプットするクセがついている人は、強い。
見方を変えると、現代では「権威」や「権力」におもねらずとも、先人の素晴らしい知恵や技術にネット経由で触れられるようになった。自分で「狩猟」できるようになった。それほど素晴らしいことはない。
人ではなく、情報と会おう
情報を得ようと思った時に、本を読む、ニュースを見るなどのことを思い浮かべますが、人と会うということも重要な情報を得る手段となります。
しかし、異業種交流会や名刺交換会といったところに参加しても、良い人に会える可能性はほとんどありません。
また「いい人だから」「お世話になったから」といった理由で人に会うのも、全く生産的ではなく、意味はありません。
会うべき人は、お互いに情報交換ができる、メリットがある人です。
私たちは、人と会っているように思えますが、実際にはその人が持つ情報を会っているのであると言います。
「人脈」ではなく「情報脈」。
情報だけで輪を広げられる人しか成功できないし、人生は楽しめない。
「ノイズ情報」に、アイデアの原石が潜んでいる
生きた情報を手に入れるとき、気をつけたいことがある。それは「自分の意見に近い情報だけを優先して集めないほうがよい」ということだ。自分の考えに近い情報(意見)ばかりを集めれば、誰だって心地いいし、安心できる。けれどもそんな情報ばかりにひたりきっていたら、批判性や批評性や、巧みに反論するような論理性は育ちにくい。
近年、キュレーションアプリなど、自分の自分の興味や関心のあるニュースなどを、独自のアルゴリズムに沿って提案してくれるサービスが普及しています。
非常に便利な反面、自分が興味のあるものばかりを取り入れて、情報の幅が広がらず、気がつかぬうちに、狭く深い情報のみを取り入れてしまっている危険性があります。
自分とは全く違う意見や情報を取り入れることにも意識を置くことが重要であり、偏った情報ばかりを取り入れていないかを振り返る必要があります。
情弱がバカと貧困の温床
堀江貴文さんは、情報をしっかりと取り入れることで、「貧困」陥ることはないと言います。
大前研一さんが、かつて「胃に入れる金額と、頭に(情報)」を入れる金額を同じにしろ!」と言っていましたが、堀江貴文さんも無料の情報ばかり取り入れることは、情報の質が低くなり、「思考停止」に陥っていると言います。
貧困という悪循環に陥る原因には、環境がどうのこうのという以前に、そもそも良質な情報を得る努力を怠っている、つまりは「情弱だから」というケースもかなりあると思っている。だから、誤解を恐れずにいえば、「情弱」と「バカ」と「貧困」はかなりの部分で重なっている。
そもそも、なぜ情弱の人が貧困に陥りやすいのか。それは、お金の本質を理解していないからだ。
まとめ
IDCの調査によれば、2011年には1.8ZBだった世界の情報量が、2020年には35ZBに達すると予想されています。(ZB、ゼタバイトは、1,000,000,000,000,000,000,000バイト)
世の中の情報が、天文学的数字のようなスピードで増え続けている中で、今と同じ情報の取り入れ方では、日を追うごとに情報不足の情弱に陥っていくのは想像に容易いはずです。
本書は、今の時代の情報の取り方を学ぶことができ、情報という現代の武器を手に入れるための必読書です。
自分の未来を切り開いて行くためにも、是非お手に取っていただきたい1冊です。
別に既存のレールの上を生きる人を否定しているわけではない。自分で納得して選んだ道ならいいと思う。
でも、その道を選ばない人にとって、別の道もあるよ、あなたにとってこっちのほうがラクだし向いているかもしれないよ、という未来があることをわかってほしい。
自分の可能性を狭めてしまう常識に価値はない。
誰かが勝手につくった既存のルールなんて守る必要はない。
自由に生きることが何より幸せな人生なのだから。
最後に
堀江貴文さんも、情報のある情報脈を手に入れ、本などから常に有益な情報を手に入れることの重要性を述べています。
また自分と同じ考えのみを取り入れるのではなく、反対意見などの「情報ノイズ」に触れることも大切だと言います。
東京アキバ読書会は、毎週秋葉原で東京最大級の20代、30代中心の読書会を開催しています。
毎回たくさんの参加者の方にオススメの本を持ち寄っていただき、ご紹介いただいています。
有益な情報の詰まった本を、短時間でたくさん知ることが出来るだけではなく、様々なジャンルの本が紹介されるため、自分とは違った考えの「情報ノイズ」のような本についても知ることが出来ます。
多種多様な職業の方にご参加いただいているため、これからの時代に必要とされる「情報脈」を手に入れることができるはずです。
皆様の東京アキバ読書会へのご参加を心よりお待ちしております。