(写真:enchanted_fairy / Shutterstock)
ドラえもんといえば、今や世界中で最も愛されている漫画の1つでしょう。
全世界で1億部以上発行されている不朽の名作です。誰もが子供の時に一度はアニメや漫画を見たことがあると思います。
野比のび太という少年
この漫画の主人公の野比のび太という少年は、ダメ人間の代名詞になっているほど、勉強も運動もできず、友達のジャイアンやスネ夫からいじめられる日々。
そんなダメな男の子であるのび太に、ドラえもんがひみつ道具で使うことで、夢を運んできてもらったラッキーボーイの話…と思っている人も多いかもしれません。
しかし、ドラえもんの作品をよくよく見てみると、野比のび太という少年は、私たちの思っている以上に上手に人生を歩んでいるように感じます。
将来は、クラスのマドンナであるしずかちゃんと結婚する運命ですが、その運命はひみつ道具のおかげでも、ドラえもんのおかげでもなく、のび太自身の人間性のように感じます。
この野比のび太という少年から幸せな人生を手に入れる方法を考えてみたいと思います。
誰にでも優しく出来る
彼の良いところと言えば、なんといっても誰に対しても優しくできるところでしょう。
女の子のしずかちゃんの5分の3しか身体能力がないのに、誰かを助けるためにどんな困難な状況に対しても立ち向かっていきます。
自分がもし女の子よりも運動が出来ず、毎日毎日いじめられている時に、誰かを守ったり、戦ったりすることが出来ますか?
彼の優しさは、本当に大きな優しさだと思います。
みなさんは、のび太ほどの優しさを持ち合わせているでしょうか?
のび太の優しさを象徴する1つのエピソードがあります。
のび太のパパがかつて画家を目指していたということを知ったのび太は、タイムマシンで過去に戻りのび太のパパに画家になるチャンスをあげようとします。
しかし、そこでドラえもんがのび太に言いました。
もし、パパが画家になったら、未来でのび太が生まれないかもしれない。と。
自分が生まれないかも知れないとわかったのび太は次のように言いました。
パパが幸せになれるなら僕はそれでも構わない
野比 のび太
こんなこと言える小学生はなかなかいないのではないでしょうか。
将来、のび太はしずかちゃんと結婚することになりましたが、しずかちゃんが結婚の前夜にマリッジブルーのようになってしまいます。
しずかちゃんは、しずかちゃんのパパに結婚を取りやめたいと伝えたところ、しずちゃんパパは次のように言いました。
のび太君を選んだ君の判断は正しい。
あの青年は、人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人間だ。
しずかちゃんのパパ
熱き心
のび太と言えば、射撃・あやとり・昼寝が特技で、得意なこと・興味があることには天才的な能力を発揮することで有名です。
早打ちでは、宇宙の殺し屋に打ち勝ったり、タイムマシンでアメリカ西部に行ったときはプロのガンマンに勝ってしまうほど。
あやとりは、「日本プロあやとり教会」から契約金3000万円でオファーが来るほどの腕前。
昼寝は、0.93秒で寝れるということで、オリンピックの睡眠・昼寝大会で金メダルを獲得できるほど、世界記録レベルらしいです。
これだけではなく、しっかり自分の信念があるのがのび太でしょう。
将来しずかちゃんと結婚することが出来たのは、のび太の一図な愛情が届いたからに他ならないでしょう。
好きなネコができたのに話しかけることも出来ないドラえもんに対して、のび太が言いました。
一番いけないのは、自分なんかだめだと思い込むことだよ
こんなかっこいいセリフが言えちゃうのび太なんです。
皆さんは、何かにのび太くらい熱い心で取り組んでいることはありますか?
行動力
のび太の行動力は、とてつもないものがあると思います。
タケコプターやどこでもドア、タイムマシンでどこまでも行き、誰かのために必死に頑張る行動力は私たちも学ばなければいけないと思います。
また、知られざる事実なんのですが、のび太は1988年に花火会社を起業しているとのことです。
ダメなのび太ですが、よく見るといろいろな事に果敢に挑戦していっています。
もちろんうまくいかない事が、たくさんあるからダメ人間のように見られますが、何もしないよりやって失敗する方が何万倍も良い事です。
有名な話ですが、電球を開発したエジソンも一万回の失敗をして、電球の開発に成功しました。
カーネル・サンダースは、1009回断られた後に、ケンタッキーフライドチキンを創業できました。
ウォルト・ディズニーは、302回融資を断られ、303回目の交渉で融資を受けることが出来、ディズニーランドを開園させました。
のび太も失敗も多いですが、大人になったのび太は幸せそのものだと思います。
その幸せは、失敗してもいろいろなことに挑戦し続けた結果でしょう。
柔軟な発想
成功する人や、お金持ちになる人は人と違った発想をすることが多いです。
それも当たり前ですよね。人と同じことをしていれば、人と同じ結果しかでません。
違うことをするから人とは違った飛びぬけた結果が出るのです。
のび太も人とは違った発想を持っています。
皆さんは、一年のうちに嫌いな月はありますか?
のび太は、6月が嫌いだそうです。
なぜでしょうか?
6月は、祝日がないからだそうです。
最近では、6月に祝日がないということは多くの人が知っていますが、それを最初に言い出したのは、こののび太のセリフをみた人たちが話して広がっていったようです。
NEVER GIVE UP
最後は、NEVER GIVE UPです。
のび太は決してあきらめません。
もちろん、いじめられたりして、ドラえもんに泣きつくことも多々あります。
しかし、それでも彼は再び立ち上がります。
ひみつ道具を持っていくときもありますが、一度やられたものにもう一度立ち向かっていく勇気がない人も多いと思います。
ぼく、ひとりでおきるよ。
これからも、何度も何度もころぶだろうけど…。
わかってるんだよ。このままじゃいけないってことは・・・。
しかし、なんど決心してもズルズルと元へもどっちゃうんだよな・・・。
でも、やっぱり努力はしなくちゃいけないんだよな。
あきらめずに。
まとめ
こうしてのび太を見てみると本当に頑張り屋の少年であると感じます。
ダメ人間に見えますが、自分よりも凄い事をたくさんやってるかもって、ドキッとしてしまう人も多いのではないでしょうか?
彼の生き方や姿勢は、大人になった人でも学ぶことが多いように感じます。
最後に一つご紹介します。
『「のび太」という生きかた―頑張らない。無理しない。』という本を読んだ、中学生の読書感想文の一文です。
やがて勝ち組となるであろうのび太の生き方を見ていると、大らかに、前向きに、自分を見失うことなく、淡々と生きていく事が大切だと思うし、親や友だち、ひいては社会に受け入れられているという実感もとても大切なことだと思った。
また、のび太が夢を叶えることが出来た根本的な理由はドラえもんと出会ったからである。
つまり、ドラえもんはロボットの形をした希望そのものであると言える。
僕にロボットの形をしたドラえもんはいないけれども、心の中にドラえもんは存在する。
希望を持ち続けることにより、心の輝きを失わずに、豊かな人生を送りたいと思う。
私たちがドラえもんに助けてもらうことはできませんが、この漫画から学ぶことも多くあると思います。
のび太のようにたくさんの事に挑戦していくことが、幸せな人生を探す第一歩のように感じます。