バカは市場で勝ち残れない。
そんな衝撃的な帯が印象的な1冊をご紹介いたします。
戦略がすべて|瀧本哲史
ご紹介するのは、京都大学准教授、エンジェル投資家として著名な瀧本哲史さんの著書である『戦略がすべて』です。
瀧本哲史さんは、ベストセラー作品の『僕は君たちに武器を配りたい』が、ビジネス書大賞を受賞し、日本の若手ビジネスパーソンへ向けて多くの著書を書かれており、特に20代、30代の方にはとてもオススメで注目のビジネス書著者の1人です。
瀧本哲史さんは、本書の中で、ビジネス、芸能界、労働市場、教育、国家システム、インターネットなど、どのような世界、分野においても、必ず「ルール」と成功するための「方程式」が存在すると断言します。
その「ルール」と「方程式」を、これでもかというほどわかりやすく、そして大胆に明かしており、それを知ることで無駄な努力をせず、「戦略」を立てることが出来、大きな結果に結びつけることが出来るのが本書です。
誰もがスポーツをやる時には「ルール」を学び、勝率を高めるための勝利の「方程式」を探し、「戦略」を立てて試合に挑むにもかかわらず、人生において世の中の「ルール」と「方程式」を学ばず、正しいかわからない「戦略」を持って、もしくは「戦略」を持たずに日々生活しています。
瀧本哲史さんは本書を「勝者の書」であると言っており、言わば日本の若手社会人の攻略本のような1冊です。題材には、AKB48や映画、オリンピック、就職活動などが挙げられており、誰にでも読みやすく、ビジネス書を読んだことがないという人も、絶対に読むべき価値がある1冊です。
「儲ける仕組み」を手に入れろ
著者の瀧本哲史さんは、ビジネス書大賞を受賞した『僕は君たちに武器を配りたい』の中で、これからの時代は医者や弁護士などを含め、「ほとんどの学習可能なスキルは高報酬に繋がらない」と言っています。
では、高報酬を得たいと思ったらどうすれば良いのでしょうか。瀧本哲史さんは、次のように述べます。
より高い報酬を望むのであれば、取るべきはみずからが「資本=儲ける仕組み」の形成に関わり、リスク・リターンをシェアすることで、大きな分け前を得られるようにする方法である。(中略)結局、ビジネス全体を理解して、「資本=儲ける仕組み」に参画しない限り、可能性の上限は限られ、経営者の気まぐれな労働配分率に頼らざるを得なくなる。コモディティ化された存在にあっては、いつまでも高額の報酬は望めない。
瀧本哲史|戦略がすべて
かつては、こうした儲ける仕組みに入る方法といえば、自分で起業する、もしくは成長著しいベンチャー企業に入るなどの方法しか存在しませんでしたし、サラリーマンで高報酬を望むのであれば日本企業ではほぼ実現不可能で、外資系投資銀行などに収縮するしかありませんでした。
しかし、近年はこうした儲ける仕組みを提供するプラットフォームにプレイヤーとして参加することで、起業などのリスクを負わず、会社の仕事を続けながら儲ける仕組みに参画することが可能となりました。その代表格が、AirbnbやUberといったここ数年で飛ぶ鳥落とす勢いで全世界で急成長しているプラットフォームです。また、YouTuberといった職業も、YouTubeというプラットフォーム上で、自らが儲ける仕組みの中に入り、高報酬を得る方法の一つです。こうしたプラットフォームを活用して収入を得るという方法は、近年主流になりつつあり、昼間は会社勤めをしながら、空いた時間に儲ける仕組みを構築し、収入が逆転したら、会社を辞めるという人が、非常に増えています。
かつては、独立や起業というと限られた一部の人だけが行うものでしたが、今は何歳だろうと、男女関係なくリスクを負わずして、儲ける仕組みに参加できる方法が増えているため、決して珍しいことではなくなりました。
付き合っている人を見直そう
いくら儲ける仕組みに参画できるプラットフォームが増えたといえど、そうしたフィールドで一人で戦うのには、勇気がいります。瀧本哲史さんは、今の時代は、特にどのような人脈を持っているかが、あらゆるところで重要になっていると言い、普段付き合う人を会社の人や古くからの友達だけに限定するのではなく、多様な人脈を持つべきだと言います。
現代においては、書籍などで学ぶ知識だけではなく「教養としての人脈」の重要性が増しているのである。(中略)何かアドバイスするとしたら、自分が普段付き合っている友人の多様性がどれくらい確保しているかを考えた方が良い、と言いたい。
同じような人達から、同じような意見を聞いて、自分と同じであることをお互いに確認しているとしたら、そこでは何も新しいものは生まれない。
瀧本哲史|戦略がすべて
まとめ
瀧本哲史さんは大学で大人気の授業を行われているということもあり、アイドルや映画、ゲームなど若手の社会人でも理解しやすい例を元に、様々な角度から私たちに必要な考え方や能力を教えてくれるため、これから社会で働いていく20代、30代の社会人の必読書であると感じます。
東京アキバ読書会は、今20代の社会人を中心に東京で大ブームを起こしている20代社会人中心の読書会を毎週東京の秋葉原で、開催いています。瀧本哲史さんも、これからの時代には、読書も非常に大事ですが、それ以上に会社以外の人たちの人脈が大事であると言います。読書会に参加することで、読書の理解をより高めると同時に、瀧本哲史さんがいう「教養としての人脈」を得ることができます。読書会で、普段は会わない人と出会うことで、新たな刺激、視点、知識、そして人脈を得てみませんか。
読書会に今まで参加したことがないという方も多いかもしれませんが、読書会はここ数年急速に20代の間で人気が広まっており、多くの方が読書会に参加し始めています。そのため、毎回読書会に初めて参加するという方もいらっしゃいますので、気楽にご参加ください。