1日は24時間。世界中の全ての人に平等に与えられている時間。
至る所で、時間は平等であるということを聞き、聞き飽きてしまった言葉かもしれません。
しかし、時間を有効活用出来ているでしょうか?
同じ24時間を過ごしているはずなのに、年収や幸福度、ライフスタイルは十人十色。その違いは、能力の差でも才能の差でもなく、習慣の違いだと言われています。そして、習慣の差は言い換えると時間の使い方の差だといえると思います。
時間だけは神様が平等に与えて下さった。
これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ。
本田宗一郎
本日は、同じ24時間を今より有効活用する方法をご紹介します。
時間管理をしていくためには、手帳が必要不可欠だと思います。今は、Googleカレンダーや携帯電話のスケジュール機能を使っている方も多いかと思います。自分にあった方法で行うことが一番だと思います。しかし、多くの経営者や結果を出している人たちは、紙の手帳を使っていることが多いように感じます。
あるノマドワーカーの人は、結果が出た月というのは、手帳のページが毎日真っ黒になるくらい、予定やメモを書いていたといっています。
時間は希少な資源である。時間が管理できなければ、他の何事も管理できない。
ドラッカー
やることを全て書き出す
手帳には、どんなことを書いているでしょうか?
- ○○と遊びに行く
- 会社
- 飲み会
- デート
- ○○社への営業のアポイント
などと、大きな予定だけを書いていませんか?
もちろん、これらのことは手帳の中に書き込まなければいけない大事な予定です。
しかし、これだけでは不十分なのです。
何故なら、これらの予定の間に何をするかが決まっていないからです。
もし、今日の予定が友達と遊ぶという予定だったら、それ以外の時間は何をしますか?
手帳には、その日にあるべきことを全て書き出しましょう。
例えば、
- 読書
- ブログを書く
- 朝活を探す
- 次週の予定を立てる
- ゴミを出す
- 洗濯物を片付ける
など、その日にあなたが行うべきことを記入していくのです。
何をいつやるか明確にしておくことで、何もしていないぼーっとしている時間がなくなり、行動をしていくことが出来るのです。
忘れるために書く
『来月は、○○さんの誕生日だから、来週になったら誕生日プレゼントを買わなきゃ!』
『来週の水曜日は、好きな雑誌の発売日だから、水曜日になったら本屋に行こう!』
『部長にこの資料を来月の○○日までに作ってと言われたけど、来週にならなければ必要なデータが揃わないなあ』
など、今はできないけど、数日後には行わなければいけないことがあると思います。
しかし、こうした少し先の予定のことを忘れないようにして、いつも頭の中でよぎって本当に大切なことを考えられなくなっていることはありませんか?
誕生日プレゼントを買わなければいけないから、来週は忙しいという風に思ってしまっていませんか?
こうした先の予定も紙に書くことが大切です。
友達の誕生日プレゼントを買うならば、買いに行く日にプレゼントを買いに行くと書き、その日が来るまでそのことを忘れていなければいけません。そうすれば、いつも頭の片隅で考え続けなくても、本当にプレゼントを買いに行く日に思い出すので、その間はそのことを気にして心配する必要がなくなります。
雑誌の発売日も資料も、買いに行く日や資料を作成し始める日にそのことを書いておけばいいのです。
本当に大事なものは、緊急ではないが重要なこと
これは、スティーブン・コヴィー氏の著書であり、世界で2000万部以上売れた世界的ベストセラーの7つの習慣に書かれています。
人々の時間の使い方は、下記の4つに分類できるというものです。
- 第Ⅰ領域 緊急かつ、重要な事項
- 第Ⅱ領域 緊急ではないが、重要な事項
- 第Ⅲ領域 緊急だが、重要ではない事項
- 第Ⅳ領域 緊急でも、重要でもない事項
この4つの領域を図に表したものが、『時間管理のマトリックス』として紹介されています。
一番やらなければいけないのは、第Ⅰ領域 緊急かつ、重要な事項です。危機や災害、病気や怪我などは第一優先で対応しなければいけません。しかし、二番目にどこの領域を優先するかで、人生が大きく変わっていくといわれています。
多くの人が、第Ⅲ領域 緊急だが、重要ではない事項を優先してしまいます。それは、緊急だからです。しかし、第Ⅲ領域のものは、重要なものではありません。多くのものが会社にとって重要なものであって、あなたの人生において重要なものではありません。
本当に私たちが優先しなければいけないものは、第Ⅱ領域 緊急ではないが、重要な事項です。緊急ではないものは、いずれ緊急になるのです。将来を見据えた行動を20代のうちにどれだけやっておくかということが非常に重要になります。
上で書いた、やるべきことをすべて書き出したと思いますが、そのやるべきこともこのマトリックスに照らし合わせて、第Ⅱ領域のものから優先的に行っていく必要があります。一つひとつのやるべきことも、こうして分類をしていくと、未来に繋がっていることを行っているのか、はたまた忙しいように感じているけど重要なことは全然行えていなかったということもわかると思います。
いかに自分にとって重要か、将来に繋がっているかという視点で、自分の行動を分類してみるといいと思います。
大きな石
タイムマネジメントのうち最も重要な考えはこの大きな石という考え方かもしれません。
以下の大学の授業の一コマをお読みください。
「さあ、クイズの時間だ!」
大学教授は、そう言って大きな壺を取り出し、教壇に置いた。その壺に、彼は一つ一つ石を詰めた。壺が一 杯になるまで石を詰めて、彼は学生に聞いた。「この壺は満杯か?」教室中の学生が「はい」と答えた。「本当 に?」そう言いながら教授は、教壇の下からバケツ一杯の砂利を取り出した。そして砂利を壺の中に流し込み、 壺を振りながら、石と石の間を砂利で埋めていく。
そしてもう一度聞いた。「この壺は満杯か?」学生は答え られない。一人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。教授は「そうだ」と笑い、今度は教壇の陰から砂の入 ったバケツを取り出した。それを石と砂利の隙間に流し込んだ後、三度目の質問を投げかけた。「この壺はこ れで一杯になったのか?」学生は声を揃えて、「いいや」と答えた。教授は水差しを取り出し、壺の縁までな みなみと水を注いだ。
彼は学生に最後の質問を投げかける。「僕が何を言いたいのかわかるだろうか?」 一人 の学生が手を挙げた。「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、いつでも予定を詰め 込む事は可能だということです。」「それは違う。」と教授は言った。
「重要なポイントはそこにはないんだよ。 この例が私達に示してくれる真実は、大きな石を先に入れない限り、それが入る余地は、その後二度と無いと いう事なんだ。」君たちの人生にとって”大きな石”とは何だろう、と教授は話し始める。「それは、仕事であ ったり、志であったり、自分の夢であったり。」「ここで言う“大きな石”とは、君たちにとって一番大事なも のだ。それを最初に壺の中に入れなさい。さもないと、君たちはそれを永遠に失う事になる。もし君たちが小 さな砂利や砂や、つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしたならば、君達の人生は重要で ない何かに満たされたものになるだろう。」「そして大きな石、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間 を失い、その結果、それ自体を失うだろう。」
上記のフランクリン・コヴィー氏はこの大きな石を第Ⅱ領域の行動と言っています。つまり、豊かな人脈作りや、準備や計画、自己投資などのことです。
そうした第Ⅱ領域の予定を一番最初に手帳に書き込まなければいけません。勉強をしたり、読書をしたり、朝活にいったりすることはもっともあなたの人生の中で優先すべきなのです。
そんなことをしたら、ゆっくり休む時間がなくなるし、遊べなくなってしまうと思う人もいるかもしれません。しかし、それは違います。上の大学の授業の話をもう一度読んでみてください。大きな石をいれても、その間に砂利や砂、水が入る隙間はたっぷり残っているのです。
遊ぶ予定ばかりを気にして、将来に繋がることが全く出来ないほうがよっぽど危険ではないでしょうか。
時間の使い方を見直すきっかけにしていただけたらと思います。
あなたに時間がどれだけあるかというのは問題ではない。むしろ、時間をどう使うかが問題なのだ。
ケリー・グリーソン