【書評】「新しい働き方」ができる人の時代|セス・ゴーディン著・神田昌典監修

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皆さんは、将来どのような働き方をしていきたいでしょうか。

誰もが知る大手企業で出世をしていく、中小企業の中で活躍していく、地域に根ざした会社で地域のために働く、公務員として国や町のために働く、起業して自分の会社を作る、フリーランスやフリーエージェント、ノマドとして世界中を旅しながら働く。

いろいろな働き方があって、何が正解で何が間違いということはありません。

 

しかし、時代の流れとして、これからなくなっていく働き方をしているのは、危険かもしれません。流行り廃りがあるように、働き方にも時代の流れがあります。

今では誰もが知るiPhoneが世の中に出たのは、2007年。たった8年前であり、それより前にはアプリ開発といった仕事はこの世の中には存在しませんでした。しかし、いまでは、大学生でもスマホのアプリを作ることが出来る人は至る所にいますし、職業としてアプリを開発している人は世の中に非常にたくさんいます。

 

ホリエモンこと堀江貴文さんは、近畿大学の卒業式でこれから社会に羽ばたく卒業生に向けて、一昔前の日本が右肩上がりの時代の会社に依存した生き方はほとんどの人が出来ない時代になっていることとメッセージを送りました。

これまでは、卒業したあと就職活動とか、まあたぶんしたんでしょうけど、同じ会社でずっと勤めあげて、定年退職して、その間に家族を持って、家を建ててみたいな、まあいわゆる普通の生活というのを、このあと皆さんは送っていくことになったのかもしれませんが、そんな未来は、おそらく皆さんのうちの本当にごく一部の人しかそういった未来を歩まない、いや歩めないと思います。

堀江 貴文

今の世の中で活躍している人たちは、決して高学歴のエリートというわけではないと思います。世界中の人のWindowsやMacを提供した世界を代表する経営者のビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズは2人とも大学中退です。学歴が大事な時代、資格が大事な時代、会社のブランドが大事な時代はとっくに終わりを告げたのです。

 

私たちの働き方もバージョンアップが必要です。Work 3.0の時代がやってきましたと言います。

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新しい働き方」ができる人の時代|セス・ゴーディン著・神田昌典監修

「新しい働き方」ができる人の時代|セス・ゴーディン

セス・ゴーディンという人をご存知でしょうか。

全世界のビジネス・パーソンが注目する、今もっとも影響力のある作家と呼ばれ、元Yahoo!副社長を務められていました。

そんな世界を代表する超巨大企業の幹部をつとめた人が、新しい働き方の時代が来ている言っているのです。こういった事実を知らずに年をとってしまうと将来が恐ろしいです。

しかし、しっかりと時代の流れや経済を読み取り、本などからしっかりした情報を得ていれば、少なくとも時代に置いていかれるようなことは少なくなるのではないでしょうか。

 

紹介するのは、セス・ゴーディン著の『「新しい働き方」ができる人の時代』です。

監修は、日本トップのカリスママーケターであり、日本にフューチャーマッピングやマインドマップ、フォトリーディングなど様々なノウハウを導入した神田 昌典氏です。

この本のサブタイトルは、『大切なことは「価値」「挑戦」「つながり」』とのことです。

皆さんは、新しい働き方をする準備は出来ていますか?

 

新しいシステムの時代が来た

本書の中では、

希望の未来を見て行動することができるのは、システムの外にいる人間で、過去からの延長で動こうとするのが、システムの内にいる人間だ。

と言っています。

そして、このシステムとは、会社のことをさしています。特に、硬直してしまった大企業です。

 

江戸幕府や明治政府のように、一度綻びがでるとそこから一気に崩れていく。

そんな現象が、大企業というシステムには起こりうるといっています。

10年後には、硬直した大企業は生き残っていくことが困難になるとも言っています。

 

この本は、決して今すぐに独立しろとか、会社を辞めろとかいう無責任な本ではありません。

私たちに、これからの時代を生き抜く準備をしましょうと教えてくれているのです。

 

様々な本に記載されていますが、現在アメリカ人の4分の1がフリーエージェント(ノマド)として働いています。

こうした流れが日本にも来ています。

アメリカでは、一足先にシステムが変わりつつあるのです。

そうした時代の波に乗り遅れないためにも今から備えることがとても大事です。

 

これからの時代に大切なもの=変われること

私たちの働き方をWork 3.0にバージョンアップするのに大事なことは、『変わることを恐れない』ということです。

今までの会社のシステムの延長でいくと、今より急激に良くなることはありえないということは、誰でも気がついいているでしょう。

しかし、そこでほとんどの人は恐怖心が出てきて、変わることが出来ず、どんどん年をとってしまいます。

 

上司からいわれた事をこなす、部署の目標のために頑張るといった人たちは、もう必要ない時代が来てしまったのです。

 

進化論で知られているチャールズ・ダーウィンの有名な言葉があります。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が残るのでもない。 唯一生き残るのは変化する者である。

時代に適応して変化できる人だけがこれからの時代に活躍していけるとのことです。

 

今のシステムに何の疑問も持たずに生きていくのは、もう終わりにしてくださいと本書で述べられています。

 

システムの外にいる人に会うことで全てが始まる

本書で言われているのが、『答えは、システムの外にいる人しかわからない』と言っています。システムの外にいる人に会うことが大事だといっています。

 

会社で働いていると会社のことが常識になります。

毎日24時まで残業をする会社にいればそれが当たり前になりますし、その会社の平均年収が500万円ならそれが自分の基準になります。

しかし、もしあなたがノマドワークをしていて、毎日働くのは3時間くらいで家でもカフェでも海外でも仕事が出来るし、年収は5000万円という人に仮に会ったとしたらどう考えますか?

絶対、そっちのライフスタイルのが良いし、自分も今から頑張ってなれるなら、なってみたいと思うのではないでしょうか?

 

これは、会社の上司に会っても起きない現象です。

なぜなら会社の上司の常識は、あなたの常識とほぼ同じだからです。

なので、システムの中にいる人と会ってもなにも変わらないのです。

 

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まとめ

Yahooの元副社長が書いているとのこともあり、非常に納得のいく内容になっています。

本書を実際に読んでいくと、「価値」「挑戦」「つながり」ということがこれからの時代非常に大事だということもわかってくると思います。

 

しかし、やはり一番大事なのは、『変わることを恐れない』『システムの外の人に会う』ということだと思いました。過去からの延長の行動をしていくと、生活はどんどん貧しくなっていきます。どこかで勇気をだして、行動を変える必要があるのです。皆さんも、是非システムの外にいる人に会って、新しい働き方を探していきましょう。

 

訳者の神田 昌典氏も、著者のセス・ゴーディン同様今後日本においてもフリーランスが増えていくことを示唆しており、そんなこれからの時代において今働く会社の人にしか会っていないのは非常に危険だと言います。

アメリカでは、いくつもの会社で働くフリーランス型の社員が急増しています。その潮流において、日本だけが例外ということはありえません。おそらく2023年頃には、ひとりの人の人がいくつもの名刺を持っている働き方が当たり前になるでしょう。

そうなると、ひとつの会社の価値観しか持っていないことがリスクになります。だから、非営利団体に属するとか、地域、社会の中で何らかのプロジェクトにかかわる、読書会に参加するといった経験は、パラレルキャリアの時代の働き方に慣れていくために、必要なことなのです

神田 昌典

 

『変わることを恐れない』、『システムの外の人に会う』のきっかけに、東京アキバ読書会にお越しいただくのも一つの方法だと思います。これからの時代の新しい働き方に関する本も多数紹介されていますし、同じ20代でも社外の人と会って新たな情報や価値観に触れるというのも非常に貴重な経験になると思います。30代になるとなかなか新しい決断や行動を取るのが難しくなってしまうと思います。

20代のうちに是非新しい行動をお越し、新しい働き方を探し始めると良いと思います。

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